フリーの総合3DCGソフト「Blender」を使用するのに適した、おすすめのパソコンの選び方などについて簡単に紹介します。
Blenderが公式に推奨しているスペック
最初に、Blenderが公式に推奨しているスペックを紹介します。(ソースはこのページです)
最低スペック
「最低でもこのレベルのスペックが無いと話にならないよ」というスペック一覧です。
- OS:32bit
- CPU:2コア 2GHz以上
- メモリ:2GB
- ディスプレイ:1280×720 ✕1枚
- グラフィックボード:512MB以上(OpenGL 2.1以上対応)
今の時代のパソコンなら、3万円代のノートPCでも最低限動作します。
ただし、メーカー製PCだとグラフィックボードは付いていない事がほとんどなので注意です。(後述)
推奨スペック
「これくらいのスペックがあれば、まぁ良いかもね」というスペック一覧です。
- OS:64bit
- CPU:4コア以上
- メモリ:8GB
- ディスプレイ:1920×1080 ✕1枚
- グラフィックボード:2GB以上(OpenGL 3.2以上対応)
最高スペック
「これくらいのスペックがあれば最高!」というスペック一覧です。
- OS:64bit
- CPU:8コア以上
- メモリ:16GB
- ディスプレイ:1920×1080 ✕2枚
- グラフィックボード:4GB以上(OpenGL 3.2以上対応)
重視すべきPCパーツ(スペック)
Blenderなどの3DCGソフトで、重視すべきパーツは4つだけです。
CPU
パソコンの脳みそです。
これが低スペックだと、Blender全体の動作が重くなります。
この記事を書いてる現時点(2016年6月)だと、
- 最低でも「Core i3」
- 問題なく動かしたいなら「Core i5」
- 快適に動かしたいなら「Core i7」
のようなザックリした基準で決めれば良いと思います。
メモリ
メモリは、「動作を早くするパーツ」というよりは「動作を遅くしないためのパーツ」です。
公式が推奨しているように
- 最低でも「2GB」
- 問題なく動かしたいなら「8GB」
- 快適に動かしたいなら「16GB」以上
という基準で決めれば良いと思います。
ちなみに、複雑な作業をしていたりすると、メモリの使用量が3GBとか余裕で超えたりします。
レンダリング時には更に跳ね上がります。(参考程度に)
グラフィックボード
3DCGソフトの多くでは、画面をプレビューするのに「OpenGL」という技術を採用しています。
Blenderでも「OpenGL」を採用しています。
そして、グラフィックボードの中には、「OpenGL」に最適化したグラフィックボードというのがあります。(このグラフィックボードを使用する事で、Blenderのプレビューを高速化・安定化させる事ができる)
一般向けのグラフィックボードといえば
- nVIDIA
- ATI
のどちらかのメーカーになりますが、それぞれのメーカーから「OpenGL」に最適化したグラフィックボードが販売されています。
メーカー | 型名 | 用途 |
---|---|---|
nVIDIA | GeForce | ゲーム、3DCG等 |
Quadro | 3DCG特化 | |
ATI | Radeon | ゲーム、3DCG等 |
FireGL | 3DCG特化 |
というわけで、Blenderを本格的に扱っていくつもりなら「Quadro」か「FireGL」がオススメです。(「3DCGに特化している」というだけで、ゲーム等の3DCG以外の用途にも使用できます)
SSD(HDD)
HDD→SSDにすることで、さまざまなソフトの速度が上がります。
これについては、パソコンを買ってしまった後からでも追加で購入できるので、最初からSSDを購入する必要はありません。
むしろ、ショップでSSD付のパソコンを買うと割高な気がするので、SSDだけは単品で購入した方が得かもしれません。
ディスプレイ
これは単に、作業性の問題です。(Blenderは関係ありません)
- 「1280×720」以下だと恐らく画面が狭いです。(2分割するだけでもう画面がいっぱいになる)
- 「1920×1080」以上のディスプレイだと作業が捗る(はかどる)と思います。
デュアルディスプレイであれば完璧です。
参考:I-O DATA 23.6型ワイドディスプレイ(フルHD/HDMI搭載) DIOS-MF241XB
メーカー製PCは買うべきじゃない
メーカー製(SONY、東芝、Panasonic等)のパソコンには、そもそもグラフィックボードが積まれていません。(ほぼ10割オンボードです)
なので、メーカー製PCはBlenderには不向きです。
おそらく、少し高度なモデリングなどを行うだけですぐにプレビューが重くなったりすると思います。(あと動作的にも急にクラッシュしたりする事が増えるかもしれません)
3DCG向けパソコンはBTOショップで購入するのがオススメ
Blenderを快適に使用できるパソコンを求めているなら、BTOで購入する事をオススメします。
「BTOショップ」というのは、ネットで自分でパーツを指定して購入できるショップのことです。
メーカー製パソコンに比べると、かなり安く購入できますし、パーツも自分で選択できます。グラフィックボードも3DCG用のモノを選べたりもします。
というわけで、個人的にオススメだと思うBTOショップを紹介します。
①マウスコンピューター
安さと言えばマウスコンピューターです。
昔は壊れやすいので有名だったらしいですが、今はBTOショップの中で一番コスパの高いパソコンを買えると思います。
②パソコン工房
一番細かくパーツをカスタマイズ出来るメーカー。
OSなしのパソコンを選べる唯一のメーカーなので、OSを既に持ってる人とかはここで買うと良いです。
その他
その他のオススメBTOショップです。
まとめ
・そんなに高度な作業をするつもりじゃないならスペックはそこまで気にする必要はない
・レンダリングを早くしたいなら、CPU・メモリだけは良い奴を買っておいた方が良い
関連サイト:おすすめ動画編集向けパソコンの選び方(AviUtlの易しい使い方)
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