Blenderの物理演算機能の1つである「剛体」にて、
- 重さ
- 弾性
- 摩擦
- 減衰
などを設定する方法についてのメモ。
重さの設定
重さは、オブジェクトの重量のことです。
衝突させた際などに、挙動が変わります。
▲立方体の重さ << UV球の重さ (立方体が吹き飛ばされる) | ▲立方体の重さ = UV球の重さ (どちらも勢いが落ちる) |
[剛体パネル]の「重さ:」より設定できます。
弾性の設定
弾性は、オブジェクトに外力を加えた時、元に戻ろうとするパラメータの事です。
弾性パラメータが高くすると、例えば、高い所から落下させたりした場合、オブジェクトは跳ね返るようにしたりできます。
▲弾性:0 (跳ね返らない、衝撃が吸収される) | ▲弾性:大 (跳ね返る) |
▲弾性:大 (バウンドする) |
この弾性パラメータは、[剛体コリジョン]パネルの「弾性:」部分より設定できます。
- 弾性「1」:
- 100%の力で弾性する(100%の力が返ってくる)
- 弾性「0」:
- 弾性しない
また、弾性パラメータは、衝突するオブジェクトの両方が+値である必要があります。
例えば、↑のgifで言えば、「モンキー」と「平面」の両方の弾性パラメータを+にする必要があります。(どちらかが0であれば跳ね返りは起こりません)
衝突マージン
「衝突マージン」は、”衝突したとみなす距離”の設定です。
▲左のUV球に「衝突マージン」を設定した例 (球から「余白:」で指定した距離の所で衝突する) | ▲「衝突マージン」を設定していない例 (球と球が直接ぶつかる) |
「余白:」というパラメータを大きくする事で、”衝突したとみなす距離”を大きく出来ます。
摩擦と減衰の設定
Blender上での”摩擦”は、2つのオブジェクトが互いに接して運動している時の”滑りにくさ”のパラメータです。
▲摩擦:0 (滑り続ける) | ▲摩擦:大 (途中で勢いが落ちる) |
摩擦パラメータは、[剛体コリジョン]パネル→[表面の設定:]の「摩擦:」より設定できます。
物体を停止(減衰)させる
現実世界では、”摩擦”が高ければ物体はいずれ力を失って運動を停止しますが、Blender上では”摩擦”パラメータを上げるだけでは、物体は停止しません。(先ほど載せたgifのように速度が変わるだけ)
物体を停止させたい場合は、[剛体力学]パネルの「減衰:」パラメータの数値を上げる必要があります。
▲「減衰:」の「移動」パラメータを「0.7」 (徐々に移動が停止する) | ▲「減衰:」の「回転」パラメータを「0.7」 (徐々に回転が停止する) |
非アクティブ化
非アクティブ化は、停止しているオブジェクト・停止してしまったオブジェクトを、シミュレーションの計算から除外して、Blenderのパフォーマンスを向上させる為の設定です。
- 非アクティブ化を有効:
- これにチェックを付けると機能がONになる
- 開始時に非アクティブ化:
- アニメーション再生時に、動いていないオブジェクトはシミュレーションの計算から除外する
- 線形速度:
- 直線運動がこの数値以下になったらシミュレーションから除外する
- 角速度:
- 回転運動がこの数値以下になったらシミュレーションから除外する
このページの情報は以上です。
コメント
摩擦と減衰の設定の実例の解説文がおかしいです。
(跳ね返らない、衝撃が吸収される) (跳ね返る) の部分です。